筋膜性疼痛症候群について

お疲れ様です。kiteibuです。

今日もMPSについて書いていきたいと思います。

 

MPSの症状です。

 

 

筋は十分に緩んだ伸張位から短縮することで筋力を発揮しますが、TPは短縮したまま硬くなり伸張性が低下するので

 


①可動域制限

可動域制限を無理に伸ばそうとする際に、筋腹(加害者)よりも付着部(被害者)に痛みや炎症を生じる。付着部炎の際にステロイド注射をしても筋腹の短縮が残っていればすぐに再発する。

 

確かに病院時代に見ていた患者さんでも、弾発指や外側上顆炎でステロイドを打っても、その時良くてもまた再発するってありました。

 

加害者、被害者って表現が新しいですね。


②姿勢変化

 


③筋力低下

 


④痺れ

 


⑤関連痛

例)小臀筋のTPは坐骨神経痛様の下肢痛を生じる

例)棘下筋のTPは肩前面、手指の痛み


筋の短縮以外で原因となるもの

外傷、手術、不動、長時間の圧迫、阻血で筋膜は癒着する、癒着した筋膜は筋、神経、血管などの滑走性を低下させるため、

 

①筋の個別可動性の低下

②神経の圧迫、牽引

③微小血管の循環障害

※筋膜には自由神経終末が張り巡らされており正常な生理状態では自由神経を緊張させる圧迫させることなく順応するが、筋膜の高密度化により張力ストレスを受けることによって痛覚閾値を低下させ過敏性を持ち圧痛を生じる 

 

 

以上が症状でした。

 

その痛みが、神経由来なのか(デルマトームに一致)、関節由来なのか、筋のTPが原因なのか、筋膜なのか、血流由来なのか、それぞれ検査することが重要ですね。

 

やはり、接骨院にくる患者さんって、病院で異常と言われたけど、痛いんだよねって人も来ますよね。

 

セラピストって画像や血液検査で見つけられない原因を見つけることが仕事だと思うんですよね。

 

それは、触診であったり、問診であったり、患者さんに向き合うことによって見つかることだと思うので良く、患者さんの話を聞くのって大事だなって思います。


問診についてです。

 

持続的に緊張する筋群や圧迫を受け阻血となる筋群を推測する。

例)運転や座位姿勢が長ければハムストリングスが圧迫を受け血流低下のため短縮し硬くなりやすい

すると停止部の坐骨が牽引され骨盤後傾位となり

腰椎前弯減少

胸椎後弯増加

頸部前方突出

腰痛、肩こり、頸部痛、頭痛

 


例)痺れ、上肢、下肢痛など長い範囲にわたる疼痛の訴え

デルマトーム、末梢神経支配領域、TP関連痛領域、筋膜配列、仙腸関節障害と症状が一致するか考える

 

 

姿勢不良は呼吸を浅くする → 組織の酸素化の悪化の要因となる

 

 

痛む時間について

夕方 日中の疲労の蓄積や筋力不足

朝 睡眠中に十分筋が脱力し疲労回復できていない

これは単に睡眠不足や不適切な寝具だけではなく

睡眠時無呼吸、副鼻腔炎 → 気道の問題

 

不安、ストレス

 

歯軋り → 咬筋、側頭筋の硬結、圧痛

 

前歯、犬歯の先端が平坦、摩耗 → 歯軋り

慢性の肩こり症、頭痛の患者ではよく見られる

スポーツによる力みや怒りストレスによる歯軋りもある

 


顎関節症状を引き起こし、頭部周囲筋から全身へと緊張を波及させるため、患者自身に意識して避ける様に指導する

 

 


視診について

変形性関節症や変形性脊椎症などの構造的損傷の原因は、骨質や外傷がもちろんであるが、骨が常に重力と筋、筋膜の張力の影響を受けていること、骨は常にリモデリングしていることを考えれば、変形を起こすほど長時間過度な張力にさらされていたことが考えられる。

その人の持つ姿勢と変形にはその人の生活習慣が刻まれている。

 

<疼痛誘発動作と可動域チェック>

TPの見つけ方

現病歴の中で最初に痛みが起こった部分や幼少時の外傷部位に原発性のTPがあることもある


安静時痛 RED flag 炎症、骨壊死、腫瘍、神経圧迫、内臓疾患の可能性があるので注意


過去に動きが悪くなった部分を代償して過用となっている部分が現在の痛みを起こしていることもよくある


過去に動きが悪くなった部分を治療し整えなくてはならない


罹患部の可動域だけではなく、足部から全身の可動域をチェックすることも必要

例)ゴルフのテイクバックで左肩の痛み

肩の可動域や圧痛点なしの場合は腰椎回旋不良

膝関節の痛み → 足関節の背屈制限


<可動域チェックの際>

①自動運動による可動域と罹患筋の収縮時痛やツッパリ感、付着部の牽引痛

②他動運動による筋性tighness(圧迫感)の出始める角度と他動的伸張

③他動運動による最大可動域とそのエンドフィール

を確認する

 


疼痛部位をワンフィンガーで示してもらう

体表面上から緊張のある皮膚、筋膜、筋を触れたりすることで罹患部位を特定する

 

例)腰痛患者

後屈、側屈時に脊柱起立筋や腰方形筋の収縮時痛をワンフィンガーで指し示すことが多い

背面の筋群にあまり硬結がない場合は、後屈制限の要因として腹直筋が原因のこともある。

 

大腰筋が原因の腰痛の場合には立位で股関節前傾姿勢であったり、仰臥位股関節伸展で疼痛が増強したりする。

 

腹直筋外側からの触診で硬直した大腰筋と圧痛を触れる

 

前屈時に膝窩や大腿後面のツッパリ感を訴える際にはヒラメ筋、二頭筋、ハムストリングスの治療で腰痛が軽減することも多い

 


<筋硬結と圧痛の触診>

部位にある構造物

皮膚、皮下脂肪、筋、腱、付着部、骨、靭帯、脂肪体、神経、血管、内臓など)の圧痛を探す。付着部や腱の痛みを訴える場合は必ずその筋腹も触診しておく。

 

患者の示す部位に圧痛がなければ関連痛を疑う

 

TPの関連マップから疑う

 

筋連結、筋膜配列も考慮に入れて触診を進める

 

痛がる起立筋群を触診しても硬結と圧痛がほとんどない患者も見られる

 

その場合、大臀筋/中臀筋部、下腿三頭筋の硬結と圧痛が腰痛の原因となっていることも非常に多い

 

ヒラメ筋への注射のみで前屈制限が改善し、腰痛が消失することもある



 

はい、こんな事が記載されていました。

 

局所の治療も大事だとは思いますが、やはりそれで解決しない事がほとんどなので、しっかり原因を見つけれるように運動連鎖やTPの関連痛など、ネットでいくらでも出てきますので、確認しましょう。

 

 

ではまた。