アキレス腱障害について②
おはようございます。今回も臨床スポーツ医学から
アキレス腱障害についてです。
解剖の続きですが、踵骨後面はアキレス腱の付着部となっていますが上、中、下に三分割することができます。
① 上 アキレス腱は付着しない
踵骨後部滑液包の前壁形成
(表面は線維軟骨組織で覆われる)
② 中 アキレス腱大部分付着
内側 ヒラメ筋 外側 外側頭
③下 アキレス腱一部付着
腓腹筋内側頭が足底まで連続している
若年層ほど遠位に付着しており、加齢と共に近位に移動するそうです。
これは下腿三頭筋及びアキレス腱の短縮などの解剖学的変化、バイオメカニクス的特性変化がみられていると示唆されているそうです。
近年の基礎研究では、下腿三頭筋を形成する3つの筋は付着部まで分離できることがわかっており、内外側腓腹筋とヒラメ筋は相互に作用しているものの、それぞれが独立して下降し、踵骨に付着しているとのこと。
付着する際にはアキレス腱は90度外旋しながら下降して踵骨に付着し、内側より外側が長く、より遠位まで付着するとのことでした。
そしてその付着のバリエーションがこちら
※sol ヒラメ筋 LG 外側頭 MG 内側頭
①アキレス腱付着部障害は深層に病理所見が多く、ヒラメ筋及び外側頭からのストレスが関係していること
②後足部外反で15%ほど腱内負荷不均一が生じていることがわかり、過回内は後足部は大きく外反することになるため、障害発症に影響している
とのことでまとめると、ヒラメ筋の付着が広いことから付着部へのストレスに強く関係し、更に過回内は後足部外反を引き起こし負荷を強めるという事でした。
また次回へ続きます。