脊椎圧迫骨折について
お疲れ様です。
kiteibuです
今日も臨床に役立つ知識を共有出来ればと思います。
胸腰椎圧迫骨折についてです。高齢者に多い怪我ですよね。
こちらを運動器のなぜがわかる臨床解剖学より引用させて頂き、書いていきたいと思います。
圧迫骨折とは椎体の前方支柱部分の骨折をさし、圧潰率により
①楔状椎型
②扁平椎型
③魚椎型
に分類されます。
高齢者の圧迫骨折は骨粗鬆症を基盤に軽微な外傷で発症することが多いため、発症初期ではx線所見では見つけられないことも多いです。
ただ、脊椎の圧潰変形は早い症例で2〜3日、遅い症例でも2〜3週間で完成していくため、初回での適切な判断が重要となります。
ギックリ腰と判断されて見逃されるや、患者自身が軽く見ているケースもあるため注意しましょう。
これは私の圧迫骨折の見極めですが、
①高齢者
②体動痛くて出来ない、遅い
③棘突起圧痛
があれば病院送りますね。明らかなきっかけなくても骨折するケースは病院時代にもあったので、そこにはあまりとらわれず、この3つの所見で判断します。
圧迫骨折 → コルセットでの安静 → 後彎増強 → 慢性腰痛
って繋がっていることって結構あるんじゃないかなと思います。では、どのようなアプローチをしていけば良いのでしょうか。
①固定中のアプローチ
目的 骨癒合促進 後彎変形予防
脊柱の動きを極力少なくした等尺性運動
前彎が減少して、骨の支持が少なくなることが予測されるので、脊椎の安定性を提供する筋へのアプローチをする
→ ローカル筋へのアプローチ
①深部筋、筋膜コルセットへのアプローチ
背面 多裂筋
前面、側面 腹横筋
上面 横隔膜
下面 骨盤底筋
+ 胸腰筋膜
で構成されるのが深部筋、筋膜コルセットです
腹横筋が両側に収縮→同時に多裂筋が収縮する →胸腰筋膜が緊張し腰椎骨盤領域の安定性
胸腰筋膜は様々な筋が働いて、張力を生み出して、安定性を作っています。
腹横筋が収縮することによって、腹圧上昇
ただその筋の機能を充分に発揮するには、上面の横隔膜や下面の骨盤底筋の緊張が保たれてある必要があります。
②横隔膜、骨盤底筋群、腹部筋へのアプローチ
横隔膜と骨盤底筋は腹式呼吸に拮抗する作用を持っているので、腹壁を引きながら腹式呼吸をする練習をしていきます
次回は実際の固定後のアプローチについて、脊柱理学療法マネジメントから引用して書いていきたいと思います。
ではまた。