筋膜について② 解剖、生理学

筋膜について②

まず深筋膜には受容器が多いです

1. 筋受容器

①筋紡錘 筋周膜に存在しています

筋を収縮させる入力出したり、筋が伸びすぎないようにしている受容器です。

ex)重いものを急に手にのせると、肘が伸びきらないように筋を収縮させるなど

 

そして筋外膜が硬いと筋紡錘が伸長されないので、筋がうまく収縮できない

 → 筋力低下、運動制限

 

もしくは1a求心性線維は感受性が高いので、筋周膜が少しでも硬いと1a求心性線維が異常に反応

→筋紡錘に異常な感覚→関節不安定

 

②ゴルジ腱器官 張力

③パチニ小体 張力

④自由神経終末 張力 

 

☆筋膜は筋の10倍侵害受容器があると言われているそうです。

 

解剖の付け足しをすると


筋膜の層にはヒアルロン酸があり、層の滑走性を高めています。

f:id:kiteibu:20200821115432j:image

ヒアルロン酸

腱膜筋膜との間

深筋膜との間

深筋膜と筋肉との間

ヒアルロン酸で満たされています。


ヒアルロン酸は本来すべすべですが様々な理由で異常が生じることがあります。

 

①損傷した骨格筋は1~2日でヒアルロン酸含有量上昇(ラット研究)

 

②固定1週間でヒアルロン酸濃度が上昇

 

③PHの低下が起こると粘性が20%増える

(運動は筋のPHを低下させる overuseが原因)

 

ヒアルロン酸の濃度が上がると粘性が増える

細胞外基質のヒアルロン酸ゾル状→ゲル状へ

(水のりのような状態 ベトベト)

→ コラーゲン繊維の層の滑走が障害

 


滑らかに筋膜が滑る事ができなくなる為、受容器(自由神経終末など)を過度に刺激、牽引し痛みが出現すると言われているそうです。

 

まとめると

使いすぎなどによりヒアルロン酸ゾル状→ゲル状になり、ベトベトな状態となるので滑走がうまくいかなくなる。そして、受容器を過度に刺激やうまく伸張されない結果、痛みや筋の収縮がうまくできず、疼痛、関節の不安定性が出るそうです。

 

なので、例えば、

足関節外側靭帯損傷で3週間程度固定をしていました。リハビリをしましたが、関節の不安定が残り痛みが残っています、、

みたいな患者って結構多いですよね

そこで、筋膜にアプローチすることによって、受容器のシステムも正常になり、筋出力も正常になり関節の安定性も出て、痛みも軽減されることが自分の感覚ではありますが実感してました。

 

次も筋膜について書いていければ思います。

 

ではまた。

 

参考文献

筋膜整体マニュアル(青山筋膜整体様)