椎間板腰痛②

今日は椎間板性腰痛に対するマリガンコンセプトについて書いていければと思います。

 

マリガンとはなにかというと、

ニュージーランド理学療法士のマリガン先生があみだした徒手療法で、様々な手技がありますが特に私が良く使用しているのは、患者の自動の動きのなかでアシストしながら行う椎間関節のモビライゼーションになります。

これを、マリガンコンセプトでいうNAGS(椎間関節自然滑走法)で中間域から最終域の椎間関節のモビライゼーションで、椎間関節のモビライゼーションを目的としていますが、非常に椎間板性腰痛にも効果的な手技になります。

 

まず、疼痛が見られた棘突起(写真ではL4)に手掌をあて痛い動作(写真では前屈)をしていただきます。

その際に棘突起を上方に押し上げるイメージで軽く触れておきます。

その際に疼痛が消失すれば、その動作を10回程度繰り返します。この際には、痛みが出ないことが重要です。痛みが出ればその棘突起ではないということでした。

 

疼痛消失のメカニズムですが、マリガンのマニュアルセラピーでは

椎間関節の可動域低下があると、屈曲した時に椎体は前方で接近するが後方では離れなくなる。

後方に膨張し症状を起こす原因となる

と記載があります。

またこれは私見ですが、

写真のように棘突起を上方に押し上げると椎間板の前方を下方に圧力を加えるはずの椎体がロックされるので、椎間板の除圧にも関係しているのかなということも思いました。

 

「前屈時のマリガンによる除圧の仕方」

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少なくとも、私の実感としては、椎間板性腰痛の患者に行った場合、ほぼ痛みを消失させることができます。

そして、それを維持させるように筋、筋膜のアプローチなどをしていきます。

 

何よりも大事なのは、自分のなかで、この痛みは何による痛みなのかジャッジを出来ることが前提の話になりますので、たくさん症例をみましょう。

 

次は椎間関節による痛みについて解説出来ればと思います。

 

ではまた。

 

参考文献

マリガンのマニュアルセラピー